🎓 第6章:セグメンテーション
第6章 セグメンテーション
市場を「平均的な1人の顧客」として扱うと、誰にも刺さらない施策になりがちです。本章のテーマは、似た顧客のまとまり(セグメント)に分け、それぞれに合った打ち手を当てること——マーケティングの古典的な中核概念を、データと数理で扱い直します。
出発点は、取引ログだけで動くルールベースの RFM 分析です。R(最終購入からの経過日数)・F(購入回数)・M(累計購入額)の3軸で顧客を測り、解釈しやすいセグメント(優良客・離反予兆・新規・休眠…)に振り分けます。単純で現場合意が速い一方、軸は3つに固定されます。そこで次に、特徴量から似た者どうしを教師なしで自動グループ化するクラスタリング(k-means・標準化・エルボー法)へ進み、多変量で柔軟に分ける道具を手にします。最後は、分けたセグメントを実際の施策ターゲットに落とすターゲティングとペルソナ設計です。
第6章は、選好の異質性(混合ロジット・階層ベイズ) で見た選好の異質性を「グループ」として切り分ける実務版にあたります。分けたセグメントは 顧客生涯価値(LTV) で価値づけし、第7章でセグメント別の効果を測る——本章は顧客価値・選好・実験の各章を束ねる結節点です。
トピック一覧
関連章
- 第2章 顧客価値の測定(分けたセグメントを LTV で価値づけし、どの層にいくらかけてよいかを決める)
- 第5章 顧客選好と選択モデル(選好の異質性をモデルで確率分布として表す版——本章はそれをグループとして切り分ける)
- 第7章 実験と因果推論(セグメント別に施策の効果が異なるか=効果の異質性を検証する)
- k-means の収束・k-means++・階層的クラスタリング・混合ガウス・DBSCAN・シルエット係数などクラスタリングの一般理論は機械学習テキストにあり、重複させず wikilink で参照します。本章はそれをマーケティングのセグメンテーションにどう使うかに絞ります。