🎓 第3章:決定木と情報の価値
第3章 決定木と情報の価値
利得表(第1章)を「決定 → 不確実性 → 結果」の時間順に展開したのが決定木です。末端の利得から期待値を後ろ向きに畳み込む(後ろ向き帰納)だけで、最適な行動の系列が求まります。さらに、この章の真価は情報の価値を金額で測れる点にあります。
調査・テスト・専門家の意見——情報は意思決定を改善しますが、タダではありません。「その情報にいくらまで払うべきか」に答えるのが完全情報の価値(EVPI) と標本情報の価値(EVSI) です。ベイズ更新(事前→事後)で情報を確率の改訂に変換し、改訂後の最適行動の価値が、情報の値段の上限を決めます。1本の決定木の上で、新製品投入の判断と市場テストの価値を一気通貫で計算します。
トピック一覧
- 決定木と後ろ向き帰納 — 基礎:決定ノード・偶然ノードと期待値の畳み込み
- ベイズ更新と意思決定 — 標準:事前→事後で行動を選び直す
- 完全情報の価値(EVPI) — 標準:情報がもたらす価値の上限
- 標本情報の価値(EVSI) — 発展:不完全な情報の価値と情報効率
関連章
- 第1章 意思決定の枠組み — 意思決定問題の構造(行動・状態・結果・利得表):決定木は利得表の時間展開
- 第2章 期待効用理論 — 利得を効用に置き換えればリスク選好も組み込める
- ベイズ統計:ベイズ更新の数理(事前・尤度・事後)はベイズへ相互リンク
- 第7章 リアルオプション — 逐次意思決定と動的計画:決定木の動的計画的拡張
- 意思決定分析・リスク分析 全体目次