🎓 第7章:リアルオプションと逐次決定
第7章 リアルオプションと逐次決定
従来のNPV(投資・設備判断の意思決定)は「今すべてを決める」前提でした。しかし現実の投資には、様子を見てから決める柔軟性があります。不確実性が高いほど、この「待つ・拡大する・撤退する」選択肢の価値が大きくなる——それを評価するのがリアルオプションです。
まず「柔軟性の価値」がNPVに上乗せされる構造を直観的に掴み、延期・拡大・撤退という代表的なオプションを金額で評価します。評価の道具として二項モデル(格子を後ろ向きに遡る)を使い、最後に逐次意思決定を一般化する動的計画(ベルマン方程式) へ繋げます。柔軟性の価値は、第3章の情報の価値(完全情報の価値(EVPI))と同じ「maxを後に回せる」構造から生まれます。オプション価格付けの無裁定の数理は金融工学のturfで、ここでは意思決定としての柔軟性に集中します。
トピック一覧
- リアルオプションの考え方 — 標準:柔軟性の価値とNPVの限界
- 延期・拡大・撤退オプション — 標準:代表的な経営オプションの評価
- 二項モデルによる評価 — 発展:格子モデルと後ろ向き帰納
- 逐次意思決定と動的計画 — 発展:ベルマン方程式と最適停止
関連章
- 第3章 — 完全情報の価値(EVPI):柔軟性の価値も「maxを後に回す」構造
- 第9章 — 投資・設備判断の意思決定:静的NPVとの対比
- 金融工学:オプション価格付け(無裁定・ブラック–ショールズ)の数理へリンク
- 機械学習・数理最適化:マルコフ決定過程(MDP)・動的計画の一般論へリンク
- 意思決定分析・リスク分析 全体目次