🎓 第5章:生産計画とスケジューリング
第5章 生産計画とスケジューリング
需要予測(第2章)・在庫(第3章)・待ち行列(第4章)で「流れ」を読む道具がそろいました。本章は一歩進めて、「何をどれだけつくり、どの順で、いつ流すか」を最適化で決めます。鍵は2つの最適化です——連続変数の配分を解く線形計画(LP)と、離散の順序を決めるスケジューリング。まず製品ミックスを LP で解き、実行可能領域の頂点が最適・拘束制約がボトルネック(ボトルネックとキャパシティ)・シャドープライスが資源の限界価値であることを scipy.optimize.linprog と増資源の再求解で実証します。次にスケジューリングで、単一機械の SPT が平均フロータイムを・EDD が最大遅れを最小化することを並べ替えと隣接交換で導き、2機械フローショップのジョンソン法が総当たり最小メイクスパンに一致することをガント図で確かめます。最後に**総合生産計画(集約計画)で、季節需要への追跡(chase)と平準化(level)**の対極のトレードオフを数値化し、在庫収支を制約に総コスト最小の混合計画を LP で求めて純戦略より安いことを示します。線形計画・最適化の理論的土台(凸性・双対・KKT)は機械学習 凸最適化の基礎 へ譲り、本章は「OM でどう使うか」に徹します。
トピック一覧
- 線形計画による生産計画 — 標準(製品ミックス s.t. ・実行可能領域は凸多面体で最適は頂点・拘束制約 slack がボトルネック・シャドープライス を
linprogのineqlin.marginalsから取り増資源の再求解で検算=機械加工16.67/組立6.67/原料0・補完スラック・最適 ・最大利益2200) - スケジューリングとジョブショップ — 標準(単一機械の SPT が平均フロータイム最小= の並べ替え・EDD が最大遅れ最小=隣接交換・FCFS/SPT/EDD 比較で SPT13.33・EDD最大遅れ4・メイクスパン29一定・2機械ジョンソン法が総当たり最小30に一致=素朴順36より6短縮・ガント図・ジョブショップはNP困難でディスパッチ規則)
- 総合生産計画(集約計画) — 標準(在庫収支 ・追跡 chase 総コスト25200 vs 平準化 level 25700 の拮抗・絶対値を増減 と在庫正負 に線形化し
linprogで総コスト最小・期末在庫0・最適は冬950/夏1700/秋1100の混合で20600=chase比18.3%・level比19.8%削減・集約→分解 disaggregation)
関連章
- 第1章 オペレーションズの枠組み(ボトルネックとキャパシティ の拘束制約=LP の slack・シャドープライスはボトルネックの限界価値/プロセス分析とリトルの法則 のフロータイム=スケジューリングの平均フロータイム)
- 第2章 需要予測(指数平滑と季節指数による需要予測 の季節需要が集約計画の入力 )/第3章 在庫管理(経済的発注量EOQ の保管コスト =集約計画の ・安全在庫と発注点 が予測誤差に備える)
- 第4章 待ち行列理論(処理時間や到着のばらつきが待ちを生む。スケジューリングは平均的な順序付けで、ばらつきの待ちは待ち行列が扱う)
- 機械学習:凸最適化の基礎(凸性・双対・KKT条件の一般理論。LP はこの凸最適化を線形に特殊化したもの=理論はここへ譲る)