🎓 第1章:シミュレーションの基礎
第1章 シミュレーションの基礎
シミュレーション・モンテカルロ法の出発点です。「解析的に解けない問題を、乱数を振って数値的に近似する」という発想がなぜ正当化されるのか——その土台を固めます。決定的と確率的の違い、現象をどう計算に落とすか(モデル化)、作った計算が正しいとどう確かめるか(V&V)、そして「乱数の平均が真の値に収束する」ことを保証する大数の法則と中心極限定理を、擬似乱数で実証しながら押さえます。以降の全章(乱数生成・モンテカルロ積分・分散減少・MCMC…)はこの土台の上に立ちます。
トピック一覧
- シミュレーションとは(決定的 vs 確率的) — 基礎
- モデル化の流れ(系・状態・入力・出力) — 基礎
- 検証と妥当性確認(V&V) — 標準
- 大数の法則と中心極限定理の役割 — 標準
この章の要点
- 決定的 vs 確率的:方程式を解けば答えが一意に決まるのが決定的、乱数を入力して結果の分布を見るのが確率的(モンテカルロ)。解析解がない・不確実性を扱いたいときに確率的が効く。
- モデル化:現象を「系・状態・入力・出力」に切り分け、入力に確率分布を割り当てて時間発展させる。
- V&V:検証(Verification)=コードが意図どおり動くか、妥当性確認(Validation)=モデルが現実を写しているか。既知の解析解との一致が最強の検証。
- LLN と CLT:大数の法則がモンテカルロ推定の「正しさ(一致性)」を、中心極限定理が「誤差の大きさ()」を保証する。これが全章を貫く理論的支柱。
関連章
- 第2章 第2章 乱数生成 目次 — そもそも乱数をどう作るか
- 第3章 第3章 モンテカルロ積分 目次 — LLN と CLT を積分推定に使う本体
- 統計:大数の法則・中心極限定理の確率論的基礎
- 機械学習:訓練・検証・テストの考え方(V&V と通じる)