simulation // 乱数で計算する
シミュレーション
シミュレーションは、ひとことで言えば「乱数を振って計算する」横断的な道具です。解析的に解けない積分・確率・複雑な系を、乱数から数値的に近似します。モンテカルロ積分・分散減少・離散事象・MCMC・エージェントベースモデルまで、統計から金融・最適化まで全分野を貫く計算実験の技法です。
なぜ学ぶのか
- 解けない問題を数値で解ける。高次元の積分や複雑な確率も、乱数を振れば近似できます。
- 「どれくらい正確か」を出せる。√n の収束と信頼区間で、推定の誤差を定量化します。
- 効率を上げる技を持てる。分散減少法で、同じ精度を桁違いに少ないサンプルで達成できます。
こんな場面で役立つ
- 金融モンテカルロでVaR・デリバティブ価格・リスクを評価。
- 製造・物流離散事象シミュで待ち行列・在庫・稼働を検証。
- ベイズMCMCで複雑な事後分布からサンプリング。
- 社会エージェントベースで分居・流行など創発を再現。
ここでは、乱数シードを固定して結果を再現可能にし、推定値が理論値(解析解)と一致するか・分散減少がどれだけ効くかを必ず数値で確かめる方針です。乱数生成・モンテカルロ積分の基礎から、分散減少・離散事象・MCMC・エージェントベースモデル・リサンプリングまでを、コピペで動く Python(SimPy 等)つきで全49ノートに体系化しました。各トピックのレベル(基礎/標準/発展)はバッジ表示。MCMCの推論応用はベイズ統計サイト、待ち行列理論はオペレーションズサイトへ相互リンクしています。
カリキュラム(全9章)
目次・インデックス
第1章 ── シミュレーションの基礎
- 第1章 シミュレーションの基礎 目次
- シミュレーションとは(決定的 vs 確率的) 基礎 必須
- モデル化の流れ(系・状態・入力・出力) 基礎 必須
- 検証と妥当性確認(V&V) 標準 必須
- 大数の法則と中心極限定理の役割 標準 必須
第2章 ── 乱数生成
- 第2章 乱数生成 目次
- 擬似乱数(線形合同法・メルセンヌツイスタ) 標準 必須
- 逆関数法 基礎 必須
- 棄却法(受理・棄却サンプリング) 標準 必須
- 合成法・変数変換法 標準
- 代表的分布の生成(正規・指数・ポアソン) 標準 必須
第3章 ── モンテカルロ積分
- 第3章 モンテカルロ積分 目次
- モンテカルロ積分の原理 基礎 必須
- 収束率と誤差(√n則) 標準 必須
- 推定量の信頼区間 標準 必須
- ヒット・アンド・ミス法 基礎
第4章 ── 分散減少法
- 第4章 分散減少法 目次
- 対照変量法(アンチセティック) 標準 必須
- 制御変量法 標準 必須
- 層化サンプリング 標準 必須
- 重点サンプリング 発展 必須
- 準モンテカルロ法 発展
- 共通乱数法(CRN) 標準 必須
第5章 ── 離散事象シミュレーション
- 第5章 離散事象シミュレーション 目次
- 離散事象シミュレーションとは 基礎 必須
- 待ち行列のシミュレーション 標準 必須
- 在庫・窓口のモデル化 標準
- 出力解析(過渡・定常・複製) 発展 必須
第6章 ── マルコフ連鎖モンテカルロ
- 第6章 マルコフ連鎖モンテカルロ 目次
- マルコフ連鎖と定常分布 標準 必須
- メトロポリス・ヘイスティングス法 発展 必須
- ギブスサンプリング 発展 必須
- 収束診断と実装の注意 標準 必須
第7章 ── エージェントベースモデル
- 第7章 エージェントベースモデル 目次
- セルオートマトン 基礎 必須
- Schellingの分居モデル 標準 必須
- 群集・流行のエージェントモデル 標準 必須
第8章 ── ブートストラップとリサンプリング
- 第8章 ブートストラップとリサンプリング 目次
- ブートストラップ法 標準 必須
- ジャックナイフ法 標準
- 並べ替え検定(permutation test) 標準 必須
- ブートストラップ信頼区間 発展 必須
第9章 ── 応用
- 第9章 応用 目次
- リスク評価のモンテカルロ(VaR) 標準 必須
- 信頼性・稀少事象シミュレーション 発展 必須
- 最適化との連携(サンプル平均近似) 標準 必須
- シミュレーション最適化 発展
- 確率過程のパス生成(ポアソン過程・ブラウン運動) 標準 必須