causal inference // 介入と反事実
因果推論
因果推論は、ひとことで言えば「もし介入したら結果はどう変わるか」を、観察データから正しく見積もる学問です。相関は因果ではありません——交絡を取り除き、反事実(もし別の選択をしていたら)を推し量る。そのために「何を仮定すれば効果を識別できるか」を明示し、擬似データで効果を復元しながら確かめます。
なぜ学ぶのか
- 相関の罠を避けられる。交絡やシンプソンの逆説を見抜き、「効いて見えるだけ」を本物の効果と取り違えなくなります。
- 意思決定に直結する。「予測」でなく「介入の効果」を問うので、施策・治療・政策の良し悪しを判断できます。
- 識別と推定を分けて考えられる。どんな仮定なら効果が定まるか(識別)を明示し、その上で推定する作法が身につきます。
こんな場面で役立つ
- 施策効果キャンペーンやUI変更が売上を「本当に」上げたかを推定。
- 医療観察データから治療効果を交絡調整して見積もる。
- 政策評価制度変更の効果を差分の差分・回帰不連続で測る。
- A/B不能な場面ランダム化できないとき準実験デザインで因果に迫る。
ここでは、真の効果を仕込んだ擬似データを作り、素朴な比較がなぜ誤り、正しい識別・調整でどれだけ効果を復元できるかを数値で確かめる方針です。潜在結果・DAGの枠組みから、ランダム化実験・バックドア調整・機械学習×因果・準実験デザイン・ベイズ/構造的因果・感度分析までを、コピペで動く Python コードつきで全42ノートに体系化しました。各トピックのレベル(基礎/標準/発展)はバッジ表示。確率・推定の土台は統計検定サイト、機械学習による効果推定は機械学習サイト、グレンジャー因果など予測的因果は時系列分析サイトへ相互リンクしています。
カリキュラム(全8章)
目次・インデックス
Phase 1 ── 因果推論の枠組み
- 第1章 因果推論の枠組み 目次
- 相関と因果の違い 基礎 必須
- 潜在結果モデル 基礎 必須
- 因果ダイアグラムとd分離 基礎 必須
- バックドア基準と識別 基礎 必須
- 識別の仮定 基礎 必須
Phase 2 ── ランダム化実験
- 第2章 ランダム化実験 目次
- なぜRCTが黄金律か 基礎 必須
- 共変量調整と層別とブロック化 標準
- ABテストの設計と分析 標準
- 非遵守とITT 標準
Phase 3 ── バックドア調整
- 第3章 バックドア調整 目次
- 回帰による調整とその限界 標準 必須
- 傾向スコア 標準 必須
- 逆確率重み付けIPW 標準
- 二重頑健推定AIPW 発展
Phase 4 ── 機械学習と因果
Phase 5 ── 準実験デザイン
- 準実験デザイン 目次 基礎 必須
- 操作変数法と2SLS 標準 必須
- 差分の差分と並行トレンド 標準 必須
- 回帰不連続デザイン 標準
- 合成コントロール法 発展
- デザインの選び方 標準 必須
Phase 6 ── ベイズと構造的因果
- 第6章 ベイズと構造的因果 目次
- ベイズ因果推論 発展
- 構造的因果モデルとdo演算子 発展
- 反事実とPearlの因果の階梯 発展
- 媒介分析 発展
Phase 7 ── 感度分析と落とし穴
- 感度分析と落とし穴 目次 標準 必須
- 未観測交絡への感度分析 発展 必須
- 衝突点バイアスと選択バイアス 発展 必須
- 過剰調整とMバイアス 発展
- 因果推論のチェックリスト 標準 必須
Phase 8 ── 応用と因果探索
- 第8章 応用と因果探索 目次
- 因果探索の概観 発展
- 実データ事例と推定パイプライン 発展
- 因果推論と予測と意思決定 標準 必須