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この章のねらい

マクロ・金融の経済時系列はトレンドを持って非定常に動く(単位根)ことが多い。これを無造作に回帰すると、無関係な系列どうしが「有意」に見える見せかけの回帰が起きます。本章は、この罠の診断(単位根検定)と正しい扱い(差分・共和分)に集中します。

定常性・自己相関・VARの基礎は時系列分析(定常性と自己相関VAR(ベクトル自己回帰))へ引用。ここでは単位根・見せかけの回帰・共和分という計量経済固有の論点だけを扱います。

トピック一覧

  1. 単位根と見せかけの回帰 単位根(非定常)の系列を回帰すると、無関係でも高いR2R^2と有意なtt値が出る。擬似データで見せかけの回帰の頻度を実証し、差分で消えることを確かめる。

  2. 単位根検定(ADF) 系列が単位根を持つか(非定常か)を判定するADF検定。帰無仮説・対立仮説の向き、検出力の低さ、トレンド項の扱いなど、実務での使い方を整理する。

  3. 共和分とVECM 個々は非定常でも線形結合が定常になる共和分(長期均衡)。差分で消える長期情報を保つVECMの考え方を、時系列分析の共和分ノートへ接続して計量の文脈で。

前後のつながり